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脳梗塞の後遺症とは?麻痺の重症度とリハビリについて|前編

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脳梗塞の後遺症の種類と予後

脳梗塞は、脳の血管が詰まりその血管が栄養を送る脳の細胞が死んでしまう病気です。高い確率で後遺症を伴うことが知られています。代表的な後遺症は麻痺(マヒ)と呼ばれるもので、思うように動かせなかったり、触った感覚がなかったりというように手足など身体の痺れが現れます。麻痺以外にも多くの後遺症が組み合わさり、日常生活をうまく送ることができない原因になっています。ここでは、まず脳梗塞で起こりうる後遺症の種類について詳しく見ていくことにしましょう。


・運動麻痺


脳梗塞の中で最も代表的な後遺症と言っても過言でないのが運動麻痺です。足の運動麻痺を例にすると、つま先を上げることができなかったり、膝に力が入らなかったりすることで、歩いている最中につまづいたり、崩れるように転んでしまうといった症状が挙げられます。運動麻痺は、通常であれば脳から脊髄を通って筋肉に伝わるはずの指令が、脳の細胞が死んでしまったり弱ってしまったりすることで、うまく指令が送られずに起こります。この脳や脊髄の中で運動を司る神経を運動ニューロンと呼び、運動ニューロンが障害されると痙縮と呼ばれる症状が見られることがあります。


・感覚麻痺


運動麻痺と同様に代表的な脳梗塞の後遺症として知られているのが感覚麻痺です。感覚麻痺は、触ったり、触られたりすした時に本来はわかるはずの「感覚」が弱くなる症状です。それだけでなく、例えば深部感覚と言って、目をつむった状態では自分の手足がどの程度曲がっているか、どこの位置に置かれているかわからなかったり、異常感覚と言って、触られた場所が熱く焼け付くような感覚を伴ったり、軽く触れただけでも痛みを感じたりする感覚麻痺の種類もあります。感覚麻痺があると運動をする際に非常に困ります。例えば、足踏みしている姿を想像しましょう。私たちは、足踏みという運動をすると同時に「床を踏んでいる」という感覚が脳に伝わることでよりスムーズに運動ができています。この感覚が麻痺していると、まるでスポンジの上で足踏みをしているかのような感覚に陥ることになるのです。


・言語障害


言語障害はその名の通り言葉にかかわる機能が障害される脳梗塞の後遺症です。言語障害で代表的なものは、失語症と運動性構音障害で、言葉を発するだけでなく、聞く、読む、書くといった機能の低下も含まれます。


・嚥下障害


嚥下障害は、食べ物や飲み物をお腹に入れる過程で見られる障害で特に飲み込む機能が低下する脳梗塞の後遺症です。嚥下障害が起こると、栄養を口から十分にとることが難しくなり、場合によっては胃瘻(いろう)と言って胃に直接栄養を送る方法を選択する場合もあります。


・高次脳機能障害


高次脳機能障害は、主に以下のような障害が見られます。

・記憶障害

脳の障害により記憶が悪くなります

・注意障害

注意が散漫になり、1つのことしかできなかったり、逆に1つのことに集中できなくなります

・学習障害

・認知障害

・言語障害(高次脳機能障害の1つです)

・遂行機能障害

物事を計画して実行することができなくなります

・失行

明らかな麻痺がないにもかかわらず、道具をうまく使えなくなります

・失認

視力は正常であるにもかかわらず、目の前の物の名前が言えなかったり認識できなくなります

・半側空間無視

視力は正常であるのに左右のうち片側にある物や人を認識できなくなります。多くは左側に半側空間無視が見られます


脳梗塞の後遺症として高次脳機能障害がみられ、麻痺が軽度であると、外見から判断されにくいことから周囲からのフォローを受けにくくなるといったことがしばしば見られます。


・精神障害


脳梗塞を発症すると精神障害が現れる場合があります。その代表的な例が脳卒中後うつと呼ばれるものです。脳卒中後うつを発症すると、無気力になったり常にネガティブなイメージを持ったりしてしまいます。後遺症の回復にも影響があり、脳卒中後うつがあるとない人と比べて日常生活をうまく送る能力の回復が遅れることが報告されています。


・脳梗塞の後遺症の予後


脳梗塞の後遺症の予後は脳の障害部位や重症度、認知機能の程度、年齢などに関連するため、一概には言えません。運動麻痺や感覚麻痺などの機能に関しては発症から約6か月までが回復期間として捉えられていますが、後述するように機能の重症度と日常生活の能力は必ずしも関連しないため、6か月過ぎても能力は回復していくことは十分に考えられます。退院した後も継続してリハビリテーションを続けることが重要です。


以上のように、脳梗塞の後遺症には様々な症状がみられます。それぞれについてさらに詳しい説明は別の機会に譲るとして、「脳梗塞の後遺症とは?麻痺の重症度とリハビリについて|後編」では、それぞれの後遺症についてどの程度重症なのか?といった重症度を判別する基準について解説していきたいと思います。



藤本修平
執筆者

藤本修平

理学療法士 / 認定理学療法士(脳卒中) / 保健学修士
“脳卒中”の認定理学療法士かつ“健康情報学”の専門家。情報を上手に使いながら利用者様の日常の行動を変えることを得意とし、臨床現場での活動のみならず数々の研究活動・講演活動の経歴を持つ。

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