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【理学療法士が解説】片麻痺の歩き方が変わる!ロボットリハビリという新しい選択肢

脳卒中後の最先端リハビリ機器であるオルソボットの紹介
脳卒中の後、以前とは違うご自身の歩き方に、深く悩んでいませんか?

麻痺した側の足が重く、前に出しづらい…

つま先が引っかかり、足全体を外から回すように歩いてしまう(ぶん回し歩行)…

歩行中のバランスが不安定で、転ぶのが怖い…

すぐに疲れてしまい、長い距離を歩けない…

こうした歩き方の変化は、日々の生活に大きな制約をもたらし、「もう一度、前のようにスムーズに歩きたい」という切実な願いとは裏腹に、転倒への不安から外出さえも億劫にさせてしまいます。

「リハビリを頑張ってきたけれど、これ以上の改善は難しいのかもしれない…」

もし、あなたがそう感じているのなら、この記事を読んでください。諦めるのは、まだ早いかもしれません。
近年、リハビリテーションの現場では、テクノロジーの力で歩行改善を目指す「ロボットリハビリ」が、新たな可能性を切り拓いています。

この記事では、脳卒中リハビリの専門家である理学療法士が、歩行支援ロボットOrthobot®(オルソボット)が、あなたの歩き方をどのように変える手助けとなるのか、その具体的な効果とメカニズムを分かりやすく解説します。

なぜ、一度崩れた歩き方を自力で治すのは難しいのか?

そもそも、なぜ脳卒中後の歩行改善はこれほど難しいのでしょうか。それは、単に「意識して歩く」だけでは乗り越えられない、リハビリにおける「3つの壁」が存在するからです。



壁1:高頻度の反復が難しい

正しい歩き方を脳に再学習させるには、質の高い歩行を何度も何度も繰り返す「高頻度の反復練習」が不可欠です。しかし、麻痺や疲労がある中で、独力でこれを実現するのは極めて困難です。



壁2:高強度の負荷が難しい

筋肉を再教育し、歩行能力を高めるには、ある程度の「高強度の負荷」が必要です。しかし、無理に負荷をかけると、かえって不自然な代償動作(間違った動きの癖)が強まってしまう危険性があります。



壁3:実践的な練習が難しい

リハビリ室での練習だけでなく、実際の生活場面(課題特異的練習)で応用できなければ意味がありません。しかし、屋外や不整地など、実践的な環境での練習は、転倒のリスクが伴い、安全の確保が難しいのが現状です。


理学療法士が手で動きをサポートする従来のリハビリも有効ですが、一歩一歩の動きに対して、常に完璧なタイミングと力加減で介助し続けることには限界があります。この「3つの壁」を乗り越え、より効率的に、そして安全に歩行を再学習するために、私たちはテクノロジーの力、すなわちロボットリハビリが必要だと考えているのです。



 



歩行支援ロボット「Orthobot®」が "正しい歩き方" を引き出す3つの仕組み

Orthobot®は、前述したリハビリの壁を乗り越えるために開発された、最先端のリハビリロボットです。では、具体的にどのようにあなたの歩行をサポートするのでしょうか。



1. 脳に正しい動きを伝える「ピンポイント・アシスト」

Orthobot®は、高精度センサーであなたの一歩一歩の動きをリアルタイムで解析。「足を振り出すタイミング」や「膝の曲がり具合」など、歩行に必要な動きが足りない瞬間を的確に捉え、本当に必要な分だけの力で、絶妙なタイミングで動きをそっと後押しします。


特に、麻痺側で起こりがちな「膝が伸びきったまま足を振り出す」動きに対し、自然な膝の曲げ伸ばしをサポート。これにより、つま先の引っかかりを防ぎ、スムーズで効率的な足の振り出しを脳と身体に覚え込ませていきます。これは、人の手では再現が難しい、ロボットならではの精密な技術です。


 


実際に使用した方の声では、「昔のように歩いている感じがする」「歩き方を思い出せそう」といったポジティブ内容が多いです。



2. 質の高い歩行練習を「圧倒的な量」こなせる

適切なアシストがあるため、身体への余計な負担や疲労が軽減されます。これにより、安全な状態で、質の高い歩行練習を数多く繰り返すことが可能になります。この「質の高い反復練習」こそが、脳の可塑性(変化する力)を最大限に引き出し、正しい歩行パターンを効率的に再学習させるための鍵となります。


 


実際には、いつもと違ういい感覚での歩行練習を反復できるため、歩行練習も苦にならず「あっという間に時間が経ってしまった」という感想も届いています。



3. 「できた!」が自信に繋がる安全な環境

「ロボットに頼る」と聞くと、依存してしまうのでは?と心配になるかもしれません。しかし、Orthobot®の本当の価値は、あなたが主役のリハビリを、最も安全で効果的な形で実現する点にあります。



  • 安全性の向上: 転倒の大きな原因となるつま先の引っかかりや膝の不安定感をロボットが防いでくれるため、安心して一歩を踏み出せます。

  • セラピストの役割: ロボットが歩行アシストを担うことで、理学療法士はあなたの全身のバランスや細かい動きの癖の修正、より高度なプログラム設定に集中できます。

  • モチベーションの向上: これまでできなかったスムーズな歩行を体験することで、「自分もまだ歩けるんだ!」という成功体験が生まれ、リハビリへの意欲が格段に向上します。


このように、Orthobot®はあなたと理学療法士のチームに加わる、強力なサポーターなのです。


 


実際の使用例はこちらの記事を参考にしてください(Orthobot Ⓡ(オルソボット)で歩行改善|歩行補助ロボットの可能性と効果



まとめ

Orthobot®を用いたロボットリハビリは、脳卒中後の片麻痺による歩き方にお悩みの方にとって、新たな希望となる選択肢です。実際に、歩行速度の向上膝関節の可動域拡大歩行時のエネルギー効率の改善といった臨床効果も報告されています。


当リハビリ施設では、このOrthobot®と、脳卒中リハビリの経験豊富な理学療法士の専門知識を組み合わせることで、あなたのためだけの最適なリハビリプランをご提供します。


「もう一度、自分の足で、行きたい場所へ歩いていきたい」


その強い想いを、私たちは決して諦めません。最新のテクノロジーと専門家の力で、あなたの次の一歩を全力でサポートします。まずはお気軽にご相談ください。



山口 雄士
執筆者

山口 雄士

理学療法士 認定理学療法士(脳卒中) 総合病院にて主に脳・心臓疾患、整形疾患の患者様を担当してまいりました。最新の脳科学の知見に基づいた効率の良い動き方や体の使い方のご提案ができます。急性期病院や回復期病棟で理学療法士として従事していたため、入院して間もない時期から在宅復帰の支援まで幅広い病期においてお力になれると思います。最善のご協力ができるよう、知識と技術を研鑽していきます。

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