膝の痛みにサプリメントは効かない?科学的根拠と運動のすすめ

サプリメントは膝痛に効く?科学的な証拠を検証
結論から言うと、膝痛に対するサプリメントの効果は現在のところ科学的に証明されていません。
日本整形外科学会の変形性膝関節症診療ガイドラインによれば、以下のサプリメントについて効果が認められていないとされています。
- グルコサミン
- コンドロイチン
- グルコサミンとコンドロイチンの併用
これらのサプリメントに関して、鎮痛効果、機能改善、生活の質の向上といった効果は確認されておらず、費用対効果にも見合わないと報告されています。
もしこれらのサプリメントに科学的な効果が証明された場合には、他の薬と同様に保険適用となり、病院で処方されるようになるでしょう。
一方で、サプリメントに効果があると感じた経験をお持ちの方もいるかもしれません。それは「プラセボ効果」と呼ばれる現象が関係している可能性があります。プラセボ効果とは、「治療を受けている」という信念や期待によって症状が改善する現象です。このため、心理的な要因で効果が見られる場合もあります。
膝痛改善には運動療法が効果的
サプリメント以外の膝痛改善手段として、まず「保存療法」と呼ばれる方法に取り組むことをおすすめします。保存療法には主に以下の手段が含まれます。
- 薬物療法(内服薬、塗り薬、注射など)
- 運動療法(筋力訓練、有酸素運動、水中運動など)
- 装具療法(膝用サポーターなど)
- 生活指導(日常生活で注意すべきことの指導)
薬物療法は一時的な痛みの軽減には有効ですが、根本的な改善にはつながりません。そこで重要となるのが運動療法です。
運動療法では、病状に対応したオーダーメイドの運動や訓練が推奨されます。筋力を維持することで痛みの軽減、機能改善、日常生活の動作向上に効果があるとされています。
運動を一人で続けるのが難しいと感じる場合は、理学療法士などの専門家と一緒に取り組むことをおすすめします。専門家は、症状や状態に合わせた適切なアドバイスや目標設定を提供してくれます。
まとめ
サプリメントの効果について解説しました。現時点では、サプリメントの効果には科学的根拠がないため、別の解決方法を探す必要があります。
膝の痛みや動きにくさにお悩みの方は、ぜひ専門家に相談してみてください。私たちAViCでは、理学療法士によるカウンセリングや体験プログラムを提供しています。お気軽にお問い合わせください。
出典
1)日本整形外科学会. 変形性膝関節症診療ガイドライン 2023. 日本整形外科学会診療ガイドライン委員会. 南江堂; 2023.
脳梗塞のリハビリTips
AViC Report よく読まれている記事